脈拍はレゲエのリズム海晩夏 福田葉子「レゲエのリズム」という捉え方がいい。夏も終わりの海での出来事。かなり疲れがでて脈拍が速くなってしまった経験。深刻でなくむしろ少し滑稽というかキッチュに近い味。〈死後のごと湯船に赤いバラ浮かべ〉この句もいい。白いバラでは付きすぎで、ダメ。黄色もピンクもいただけない。赤でないといけない。なんかここまで書いて作者の一側面がみえてきたような、だって「レゲエ」「赤いバラ」に次に披露するのは「恋」。〈茅花野に仮の一夜を恋わたる〉ひたむきな茅花のせつなさ。「仮の一夜を恋わたる」ああ、もう涙なくしては語れない。