2015年8月6日木曜日

【俳句新空間No.2】  津高里永子の句 6 / 仲寒蟬



網戸より潮風夜間飛行の灯   津高里永子

 所謂二物衝撃の句。暑いので網戸にしてあるのだが海が近い場所らしくそれを通して潮風が入ってくる。羽田空港の近くなどを思い浮かべればよい。如何にも気持ちのいい夜だ。やがて網戸越しに夜空を横切る光が見える。ああ、あれは夜間飛行の灯なのだなと気付く。夏の夜のひと時を巧みに切り取っている。